姉妹校
アメリカ合衆国 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)

新潟大学歯学部歯科保存学第一講座  岡本 明
E-mail:okamoto@dent.niigata-u.ac.jp

(歯学部ニュース用の原稿に、WWW用としてリンク情報を加えました。)
 本学歯学部とアメリカ合衆国 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(Universi ty of Carifornia, San Fransisco 以下、UCSFと略す。)との間には、平成元年6月 1日付で、学術交流に関する協定が締結され、姉妹校の関係にあります。私は、平成7 年9月12日から12月11日までの3ヶ月間、UCSFの修復学教室の教授・歯学部長Dr.Hume のもとで、研究生活をおくる機会を得ました。その関係から、姉妹校紹介の原稿依頼 が回ってきたようです。
 新潟大学歯学部のそれぞれの講座で、UCSFとの間に長年にわたって活発な交流活動 が行われてきました。私の所属する歯科保存学第一講座に関していえば、宇佐美祐一 講師(現在では、新潟市内で開業)が平成元年の9月から1年間留学し、さらに本学部 で大学院を修了した Dr.Hamid が特別研究員として現在滞在中です。また、岩久教授、子田助教授、福島講師も、学 会でアメリカを訪問した際には、かならずUCSFを訪問して、研究に関する意見の交換 を行ってきました。一方、UCSFからも、Kaban教授、Greene教授・歯学部長、Dr.Silv erman Jr教授、S.J.Marshall教授、G.W.Marshall Jr.教授、Stark教授、Dr.Setcosと いった、多くの研究者が新潟を訪問し、その機会に特別講演をお願いしてきました。 さらに、1991年から93年度にかけて、文部省科学研究費補助金「国際学術研究」の交 付を受けて、「接着性生体材料」に関する共同研究を行い、大きな成果を得ました。
 UCSFの情報は、最近急速に発展してきたインターネットのWWW(World Wide Web )におけるUCSFホームページから引き出すことができます。アドレスは、 http://www.ucsf.edu/ ですので、インターネトに接続可能な方は、是非アクセスしてみて下さい。
 UCSFは、以下の9つからなる、カリフォルニア州立大学(UC)の分校の1つです。

  • Berkeley (UC Berkeley)
  • Davis (UC Davis)
  • Irvine (UCI)
  • Los Angeles (UCLA)
  • Riverside (UCR)
  • San Diego (UCSD)
  • San Francisco (UCSF)
  • Santa Barbara (UCSB)
  • Santa Cruz (UCSC)  ()内は、略称を示す。

     この内では、UC Berkeleyは、カリフォルニア州立大学の本校として、学生運動等 でニュースにもしばしば登場します。またUCLAは、その大学マーク入りのシャツやバ ッグで、日本にも良く知られています。これらの大学に比べると、UCSFは、規模は最 も小さく、日本での一般の知名度は高くないかも知れません。しかし、UCSFは、医学 部、歯学部、薬学部、看護学部、及び多数の附属病院と研究所から成り、メディカル センターとして、独自の地位を有しています。UCSFとUC Berkeleyの関係は、例えて みれば、新潟大学の旭町キャンパスと五十嵐キャンパスのような関係にあると考える と判りやすく、学生や研究者も活発に行き来しているようです。
     歯学部は、次の5つの大講座からなっています。

  • Dental Public Health and Hygiene
  • Growth and Development
  • Oral and Maxillofacial Surgery
  • Restorative Dentistry
  • Stomatology

     WWWで 歯学部は、以下のように 紹介 されています。「歯学部は、1881年に創立され、西部で最初の歯科大学であり、毎年 90人の卒業生を送り出している。アメリカ国内でトップクラスの歯学部に評価され、 US News and World Report Surveyのランキング7位に挙げられている。学生の45%が 女性であり、60%が外国系少数民族である。」医学部は1864年創設で、西部開拓史で 有名な、大陸横断鉄道がつながったのが1869年のことですから、UCSFは、まさに西部 きっての歴史を持っていることになります。実際に訪問して驚くのは、東洋系スタッ フや学生の多いことです。これは、ヨーロッパからの移民の窓口が、東部のニューヨ ークであったのに対し、西部では、アジア・オセアニアからの移民を、サンフランシ スコが受け入れてきたことと関係しているようです。出身国としては、中国、日本、 韓国、タイ、ベトナム系が多く、大学周辺のレストランでは、これら各国のエスニッ ク料理を楽しむことができます。サンフランシスコは、まさに人種のるつぼとして、 活気を呈していました。
     本年の3月12から17日の期間に、サンフランシスコで 国際歯科学会 (IADR/AADR/CADR 1996 General Session)が開催され、サンフランシスコを訪 問する先生方も多いと思います。この歯学部ニュースは、3月上旬発行ということで すので、それまでに間にあって、参考にして頂ければ幸いです。時間を見つけて、是 非、UCSFを訪問して下さい。ダウンタウンから、MUNIのN線で15分程の行きやすい場 所にあります。大学の売店では、大学マーク入りのTシャツ、トレーナー、カップ等 、を買うことができます。これらの大学マーク入りの商品は、学生やスタッフが、自 分の大学に誇りを持っている証拠ともいえます。
     サンフランシスコというと、何を想像するでしょうか。ゴールデンゲートブリッジ 、中国国外で最大のチャイナ・タウン、霧の町、ケーブルカー、ヒッピー(いまとな っては懐かしい言葉である)そしてゲイ・パワー。サンフランシスコは、人口73万人 で、この数字上は中都市にしかすぎません。しかし、サンフランシスコ湾を取りまく 、ベイエリア (ベイエリアの情報はここ) という見方をすると、一大経済・文化圏の中心都市という顔が浮かび上がってきます 。東洋文化と西洋文明のぶつかるサンフランシスコは、不思議な魅力に満ちた町です 。機会を見つけて訪れてみて下さい。








    Dr.Hamidに便りを出そう:hamid@itsa.ucsf.EDU


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