
新潟大学歯学部は1965年に日本海側唯一の国立大学歯学部として設立されました。以来、「歯・歯ぐきの健康/噛み合わせの維持・回復」、そして「口やその周囲の発達・形の異常・ガンの治療」など、先端的な歯科医療を研究・提供すると同時に、新しい知識・技術を備えた多くの歯科医師・研究者を養成してきました。
近年では、高齢や脳血管疾患の後遺症などで、口から食べられない・上手に話せないといった障害に苦しむ患者さんが増加する現実を受け、在宅医療・介護の現場でも活躍できる歯科医師の養成に向け特色ある研究・教育を行っています。このような地道な努力の結果、新潟大学歯学部は2005年には「魅力ある大学院教育イニシアチブ」、2006年には「特色ある大学教育支援プログラム」に採択されるという栄誉をうけています。
また2004年からは、食べることや口の健康を守るという視点から、保健・医療・福祉全般を通じた総合的なサービスを調整、提供できる専門家を養成していくため、歯科衛生士と社会福祉士という2つの国家資格を取得できる「口腔生命福祉学科」を日本で初めて開設しました。
食べること、話すこと、この口や顎の持つ働きは健康な人にとっては生まれつき備わっていたかのように思えるでしょう。しかし、この当たり前の機能も実は生を受けてから時間をかけてじっくり学んできたのです。何事にも当てはまりますが、人は失ったとき初めてその重みを知ることになります。口の持つ機能も同じです。加齢と共に徐々に体の自由が利かなくなりますが、特に「自分の好きなものをしっかり噛んで、味わい、飲み込むこと」、「会話を楽しみ、家族や友人とコミュニケーションを取ること」、この二つの機能は失ってみると誰にとっても、人が人として生きるための最も基本的な機能であることがよくわかります 。
口や顎の健康を起点として、子供からお年寄りまで、“すべての人の健康と質 の高い生活の実現を支援する”、そんな志を持った学生諸君を我々は待っていま す。