サッカー競技規則

  目次 第1条 競技場 第3条 競技者の数 第4条 競技者の用具 第5条 主審 第6条 線審 第7条 競技時間 第8条 競技開始 第9条 インプレーおよびアウトオブプレー 第10条 得点 第11条 オフサイド 第12条 反則と不正行為 第13条 フリーキック 第14条 ペナルティキック 第15条 スローイン 第16条 ゴールキック 第17条 コーナーキック


第1条 競技場

(1) 大きさ 競技場は長方形で、縦90メートル以上120メートル以下、横45メートル以上90メートル 以下とする。(国際試合においては、縦100メートル以上110メートル以下、横64メート ル以上75メートル以下とする)縦の長さはつねに横幅より大きいものとする。 (2) ライン 競技場は図(省略)に示すとおり、幅12センチメートル以下の境界線によって描き、 V字溝で区画してはならない。長いほうの境界線はタッチライン、短いほうをゴールラ インという。各コーナーには、旗をつけた、先端のとがっていない高さ1.5メートル以上 のポストを立てる。同様の旗のついたポストを、ハーフウェイラインの両側の、タッチ ラインから1メートル以上離れたところに立ててもよい。ハーフウェイラインは競技場を 横切って引かれる。競技場の中央を適当な印で示し、これを中心に半径9.15メートルの 円を描く。 (3) ゴールエリア 両ゴールポストから外へ5.5メートルのところに、長さ5.5メートルの線をゴールライ ンと直角に引き、その先端をゴールラインと平行な線で結ぶ。これらの線とゴールライ ンによって囲まれた部分をゴールエリアという。 (4) ペナルティエリア 両ゴールポストから外へ16.5メートルのところに、長さ16.5メートルの線をゴールラ インと直角に引き、その先端をゴールラインと平行な線で結ぶ。これらの線とゴールラ インによって囲まれた部分をペナルティエリアという。ゴールラインの中央から、直角 の方向に11メートルはなれた地点を適当な印で示し、ペナルティキックマークとする。 これを中心に半径9.15メートルの円弧をペナルティエリア外に描く。 (5) コーナーエリア 各コーナーフラッグポスとから競技場の内部に半径1メートルの四分円を描く。 (6) ゴール ゴールはゴールラインの中央におくものとし、両コーナーフラッグから等距離で、 7.32メートルの間隔(内側面の間隔)をもつ2本の垂直なゴールポスト、および下端 が地上2.44メートルであるような水平なクロスバーからなる。ゴールポストおよびク ロスバーの幅と厚さは12センチを越えないものとする。ゴールポストとクロスバーの 幅は等しいものとする。 ゴールネットをゴールポスト、クロスバーおよびゴール後方の地面に取り付けても 良い。この場合、ネットはゴールキーパーが十分に活動できるように適当な余地をと って張るものとする。

→目次へ

第2条 ボール

ボールは球状とし、外皮には皮またはその他の認められた材質を用いる。構造上競技 者に危害を及ぼすおそれのある材質は用いてはならない。ボールの外周は68センチ以上 71センチ以下とする。競技開始時のボールの重量は396グラム以上453グラム以下とす る。ボールの空気圧は、海面の高さにおいて0.6〜1.1気圧(600〜1100g/cm*2)とする。 主審の承認を得ないで競技中にボールを交換してはならない。

→目次へ

第3条 競技者の数

(1) 試合は11人を越えない競技者からなる2つのチームによって行なわれる。1チー ムのうち1人はゴールキーパーとする。 (2) 競技者の交替は、国際サッカー連盟、各大陸連盟、各国協会の管轄する公式競技 会規定のもとで行なわれるすべての試合において認められる。その場合の条件は次のご とくである。 (a) その試合に関わる国際協会または各国協会の同意が得られていること。 (b) 下記(c)項の制限の範囲内で競技会規定に競技者の交替が認められている場合は、 登録される交替要員の最大数と、その中から交替できる競技者の最大数が明記されてい ること。 (c) 競技者の交替はいかなる試合においても1チーム2人を越えないこと。この2人 は(競技会規定にしたがって)競技開始に先立ちあらかじめ主審に氏名を届けることを 要求されている5人を越えない交替要因の中から選ばれなければならない。 (3) その他の試合においても、関係する2つのチームが交替できる競技者の最大数に ついて5人を越えない範囲で合意し、かつその合意の内容が試合開始前に主審に通告さ れた場合には、競技者の交替は認められる。主審に通告が行なわれなかったり、両チー ムが合意に達しなかった場合には、2人を越える競技者の交替は認められない。いずれ の場合においても交替する競技者は競技開始に先立ちあらかじめ主審に氏名を届けるこ とを要求されている5人を越えない交替要員の中から選ばれなければならない。 (4) ゴールキーパー以外の競技者は、競技の停止中に主審に通告した後、ゴールキーパ ーと入れ替わることができる。 (5) ゴールキーパーまたはその他の競技者が交替要員と交替する場合には次の条件に 従うものとする。 (a) 交替する前に、主審に交代の通告をすること。 (b) 交代要員は、交代によって退く競技者が競技場の外に出た後で、しかも主審の合 図があるまで競技場に入らないこと。 (c) 交代要員は、競技の停止中にハーフウェイラインのところから競技場に入るこ と。 (d) 一度交代により退いた競技者は、その試合に再び参加することはできない。 (e) 交代要員は、出場するとしないとにかかわらず、主審の権威と権限の行使に従わ なければならない。 (f) 交代は交代要員が競技場内に入ったときに完了し、その瞬間からその交代要員は 競技者となり、退いた競技者は競技者ではなくなる。 (罰則) (a) (4)項の違反に対しては競技を停止しない。違反に関わった競技者には、ボールが アウトオッブオプレーになった時に警告が与えられる。 (b) 交代要員が主審の許可なく競技場に入った場合、競技は停止される。その交代要 員は、そのときの状況によって、警告され競技場から立ち退かされるか、または退場さ せられる。競技は、競技が停止されたときにボールのあった地点で主審がボールをドロ ップすることによって再開される。ただしその地点がゴールエリア内の場合には、競技 が停止された時にボールのあった地点にもっとも近いゴールラインに平行なゴールエリ アのライン上でボールをドロップする。 (c) その他の本条の違反に対しては、違反した競技者に警告が与えられる。警告を与 えるために競技が停止された場合には、競技が停止された時にボールのあった地点で、 相手側のチームに間接フリーキックを与えることによって競技を再開する。ただし、第 13条の例外規定に従うものとする。 (d) 競技会規定が競技開始に先立って交代要員の氏名を主審に届けることを要求して いる場合に、それを行なわなかった時は交代は認められない。

→目次へ

第4条 競技者の用具

(1)(a) 競技者が着用しなければならない基本的な用具は、ジャージーまたはシャツ、 ショ−ツ、ストッキング、すね当て、および靴である。 (b) 競技者は他の競技者に危害をおよぼすおそれのあるものを一切身につけてはな らない。 (2) すね当ては適当な材質( ゴム、プラスチィック、ポリウレタン、またはこれらと類 似のもの) で作られ、それ相応の保護に役立つもので、ストッキングによって完全に覆 われていなければならない。 (3) ゴールキーパーは他の競技者および主審と区別のつく色の服を用いるものとする。 (罰則)  本条件のすべての違反に対して、主審は競技の停止を待って、その用具を適正にする 。あるいは着用していない用具を補充するために、違反のあった競技者に競技場を離れ ることを指示する。ただしそれまでに用具が適正にされた場合はこの限りでない。本条 の違反に対して直ちに競技を停止する必要はない。用具を適正にする、あるいは着用し ていない用具を補充するために、競技場を離れることを指示された競技者は、主審に通 告し、主審が用具が適正であることを確認した後でなければ競技に復帰することはでき ない。その競技者は競技の停止中にのみ競技に復帰することができる。

→目次へ

第5条 主審

主審は試合ごとに任命され、その職務を行う。主審の権威および競技規則によって与 えられたけんげんの行使は、主審が競技場に入ると同時に始まる。 主審の罰則を適用する権限は、競技の中断中やボールがアウトオブプレーの状態での 違反にもおよぶ。競技の結果に関する限り、競技に関連する事実についての主審の決定 は最終的である。主審は、 (a) 競技規則を励行させる。 (b) 罰則を適用することによって、違反をした側のチームが利益を得ると判断した場 合には、罰則を適用しない。 (c) 競技の記録をとる。タイムキーパーとして、規定の、あるいは当事者の合意によ る時間の競技を行わせる。事故その他の理由により空費された時間があれば、競技時間 をそれだけ延長する。 (d) 競技規則の違反に対し競技を停止させ、また天候、観客の妨害その他の理由によ り必要であると判断した場合には、いつでも競技を中断しまたは打ち切る権限をもつ。 このするものとする。この報告は投函された日時をもって提出されたものとみなす。 (e) 競技場に入ったときから、不正行為や非紳士的行為を行った競技者に対し警告を 与え、イエローカードを示す。この場合、各国協会の規定にに従い、主審は定められた 期間内に違反した競技者の氏名を主管協会に報告するものとする。この報告は投函され た日時をもって提出されたものとみなす。 (f) 競技者と線審の他は、主審の許可なしに競技場に入ることを許さない。 (g) 競技者が重傷を負ったと判断した場合には競技を停止し、その競技者をできるだ け早く競技場の外に運び出し、ただちに競技を再開する。負傷が軽い場合には、ボール がアウトオブプレーになるまで競技を停止しない。手当てを受けるためにタッチライン またはゴールラインまで行ける競技者には、競技場内で手当てを加えさせない。 (h) 競技者が乱暴な行為、著しく不正なプレーや口ぎたないまたは侮辱的な発言を行 った、あるいは警告を与えられた後さらに不正行為をくり返したと判断した場合には、 その競技者に退場を命じ、レッドカードを示す。 (i) すべての競技の停止の後に再開の合図をする。 (j) 試合に使用するボールが、競技規則第2条に適合しているかを決定する。

→目次へ

第6条 線審

線審は2 人任命される。線審は( 主審の決定に従いつつ) (a) ボールがアウトオブプレーになったとき、 (b) どちらのチームがコーナーキック、ゴールキック、スローインを行うべきか、 (c) 競技者の交代が行われようとしているとき、 合図する。 また線審は、主審が競技規則によって競技を運行することを補佐する。線審が不法な 干渉あるいは不当な行為を行ったときは、主審はその線審を解任し、補充者を線審に任 命する。( 主審は、この事実を所管協会に報告するものとする)線審は試合場を管理す るクラブの提供する旗を持つ。

→目次へ

第7条 競技時間

 競技時間は、両チームが合意した場合を除いて、前半、後半それぞれ45分間とする。 ただし (a) 競技者の交代、負傷した競技者の競技場からの搬出、時間かせぎ、その他の理由 により空費された時間があれば、前半、後半を問わず、競技時間をそれだけ延長する。 どれだけの時間が空費されたかは主審が判断する。 (b) 前半、後半を問わず規定の競技時間の終了時または終了後に行われるペナルティ キックのために、競技時間を延長する。 ハーフタイムの休憩は、主審の同意がある場合を除いて、5分間を越えてはならない。

→目次へ

第8条 競技開始

(a) 競技開始にあたっては、エンドとキックオフの選択はコインのトスによって行われ る。トスに勝ったチームは、エンドかキックオフかを選ぶことができる。主審の合図に よって、競技者がプレ−スキック(すなわち競技場の中央に置かれた静止したボールを けること)を行い、ボールを競技場の相手側半分内に入れることによって、競技は開始 される。キックオフが行われないうちは、すべての競技者は競技場の味方側半分内にい るものとし、またキックオフを行わないチームの競技者は、ボールから少なくとも9.15 メートル離れていなければならない。ボールがその外周の長さだけ移動するまでは、イ ンプレーとはみなされない。キックオフを行った競技者は、ボールが他の競技者に触れ るかまたはプレーされた後でなければ、ふたたびボールをプレーすることはできない。 (b) 得点があった場合には、得点された側のチームの競技者によって、前記と同じ方法 で競技は再開される。 (c) ハーフタイムの後では、エンドを交替し、競技開始のときにキックオフを行わなか ったチームの競技者によるチームの競技者によるキックオフで、競技は再開される。 (罰則)本条の違反に対しては、キックオフをふたたび行う。ただしキックオフを行っ た競技者が、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレーされる前に、ふたたびボール をプレーした場合には、違反の起きた地点で相手側チームに間接フリーキックを与え る。ただし、第13条の例外規定に従うものとする。 キックオフから直接得点することはできない。 (d) その他の事由による一時的中断の後、ボールがタッチラインまたはゴールラインを 越えなかった場合で、競技規則に規定されていない事由によって競技が一時的に中断さ れたときには、競技が中断されたときにボールのあった地点において、主審がボールを ドロップすることによって競技は再開される。ただしその地点がゴールエリア内の場合 には、競技が停止されたときにボールのあった地点にもっとも近いゴールラインに平行 なゴールエリアのライン上でボールをドロップする。ドロップボールは地面にふれるま ではインプレーとみなされない。主審のドロップしたボールが、競技者に触れる前に、 タッチラインまたはゴールラインを越えたときは、主審はふたたびボールをドロップす る。競技者はボールが地面に触れるまでは、ボールをプレーしてはならない。ドロップ ボールが本項の通りに行われなかった場合には、主審がふたたびボールをドロップす る。

→目次へ

第9条 インプレーおよびアウトオブプレー

ボールは次の場合にアウトオブプレーとなる。 (a) 地上、空中を問わず、ボールがゴールラインまたはタッチラインを完全に越えたと き。 (b) 主審によって競技が停止されたとき。 これ以外のすべての時間は、競技開始から競技終了まで、次の場合も含めてボールは つねにインプレーである。 (a) ボールがゴールポスト、クロスバー、コーナーフラッグポストにあたり競技場内に はね返ったとき。 (b) ボールが競技場内にいる主審または線審にあたったとき。 (c) 違反があったと思われても、まだ決定が下されていないとき。

→目次へ

第10条 得点

競技規則中に特に規定のある場合を除いて、ボールを両ゴールポストの間と、クロス バーの下でゴールラインを完全に越えたとき得点となる。ただし、攻撃側の競技者が手 や腕を使って、ボールを投げ込み、持ち込み、または故意に押し込んでも、自分の側の ペナルティエリア内にいるゴールキーパーによる場合を除いて、得点とはならない。 競技中に得点の多かったチームを勝ちとする。ともに無得点であるかまたは同点の場 合、試合は「引き分け」である。

→目次へ

第11条 オフサイド

1 ボールより相手側ゴールラインに近い位置にいる競技者は、次の場合を除いてオフサ イドポジションにいることになる。 (a) その競技者が競技場の味方味方側半分内にいるとき、 または (b) その競技者が少なくとも2 人の相手側競技者より相手側ゴールラインに近い位置 にいないとき。 2 ボールが味方競技者に触れるかプレーされた瞬間に、オフサイドポジションにいる競 技者が (a) プレーか相手側競技者に干渉している、または (b) オフサイドポジションにいることを利用しようとしている、 と主審が判断した場合にのみ、オフサイドが宣告され、オフサイドの罰則が適用され る。 3 次の場合には、競技者はオフサイドを宣告されない。 (a) ただ単にオフサイドポジションにいるとき。 (b) ゴールキック、コーナーキック、またはスローインからのボールを直接受けよう とするとき。 4 競技者がオフサイドを宣告された場合には、違反の起きた地点で相手側チームに間接 フリーキックを与える。ただし、相手側ゴールエリア内にいる競技者によって違反が起 きた場合には、そのゴールエリア内であれば、どこからフリーキックを行ってもよい。

→目次へ

第12条 反則と不正行為

競技者が故意に次の9 項目には、違反の起きた地点で相手側チームに直接フリーキッ クを与える。ただし、相手側ゴールエリア内にいる競技者によって違反が起きた場合に は、そのゴールエリア内であれば、どこからフリーキックを行ってもよい。 (a) 相手をけりまたはけろうとすること。 (b) 相手をつまづかせること。さなわち脚を使ったり、相手の前や後で身をかがめる ことによって、相手を倒しまたは倒そうとすること。 (c) 相手に飛びかかること。 (d) 乱暴なまたは危険な方法で相手をチャージすること。 (e) 妨害をしていない相手を背後からチャージすること。 (f) 相手を打ちまたは打とうとすること、または相手につばを吐きかけること。 (g) 相手をおさえること。 (h) 相手を押すこと。 (i) ボールを手で扱うこと。すなわち手または腕を使って、ボールを運び、打ちまた は押し進めること。( この項は自分の側のペナルティエリア内でゴールキーパーによっ てなされた場合は適用しない。) 守備側の競技者が自分の側のペナルティエリア内で、故意に前記の 9項目の違反をし た場合には、相手側チームにペナルティキックを与える。ペナルティキックはペナルテ ィエリア内で違反の起きたときに、ボールがインプレーであれば、ボールの位置に関係 なく与えられる。 競技者が次の5 項目の違反をした場合には、違反の起きた地点で相手側チームに間接 フリーキックを与える。ただし第13条の例外規定に従うものとする。 1 主審が危険と判断するような方法でプレーすること。たとえば、ゴールキーパーが持 っているボールをけろうとすること。 2 正当なチャージ、すなわち肩を使ったチャージでもあっても、ボールがその競技者お よび相手のプレーできる距離になく、しかも明らかに両者がボールをプレーしようとし ていない場合にチャージすること。 3 ボールをプレーしないで故意に相手を妨害すること。すなわち相手とボールの間を走 ったり、相手への妨害になるように体を割り込ませたりすること。 4 次の場合を除いてゴールキーパーをチャージすること。 (a) ゴールキーパーがボールを持っているとき。 (b) ゴールキーパーが相手を妨害しているとき。 (c) ゴールキーパーが自分の側のゴールエリアを出たとき。 5 ゴールキーパーが自分の側のペナルティエリア内で、 (a) ボールを手で支配したときから、ボールをプレーのために離すことなく、ボール を持ったまま、はずませながら、あるいは投げあげてふたたびつかむ間に、いずれの方 向へでも4 歩を越えて歩くこと、または、4 歩歩く間あるいは4 歩歩いたのちにボール をプレーのために離したあと、自分の側のペナルティエリアの外で味方側競技者に、あ るいはペナルティエリアの内外を問わず相手側競技者に、ボールが触れるかプレーされ る前に、ふたたびそのボールに手で触れること。 (b) 単に時間をかせいで競技を引きのばし、自分のチームに不当な利益をもたらして いると主審が判断するようなかけ引きをすること。 競技者がボールをけって味方ゴールキーパーに意図的にパスしたときは、ゴールキー パーはこのボールを手で触れることはできない。それにもかかわらず、ゴールキーパー がそのボールを手で触れたときは、違反の起きた地点で相手側チームに間接フリーキッ クを与える。ただし第13条の例外規定に従うものとする。 競技者が次の4 項目の違反をした場合には、警告が与えられる。 (j) 主審の承認を受けることなく、競技開始後に自分のチームに参加または復帰する ために競技場に入ったり、競技進行中に競技場を出ること( 偶発的な場合を除く) 。 警告を与えるために競技が停止された場合には、競技が停止されたときにボールのあ った地点で、相手側チームに間接フリーキックを与えることによって競技を再開する。 ただし第13条の例外規定に従うものとする。 その競技者がより重大な違反をしていた場合には、その違反に対する罰則が適用され る。 (k) くり返し競技規則に違反すること。 (l) 主審の下した決定に対し、言動または行動によって異議を示すこと。 (m) 非紳士的行為をすること。 上記(k)(l)(m) 項の違反があった場合には、その競技者がより重大な違反をしていな いときは、警告を与えたうえ、その違反の起きた地点で相手側チームに間接フリーキッ クを与える。ただし第13条の例外規定に従うものとする。 競技者が次の3 項目の違反をしたと主審が判断した場合には、退場が命じられる。 (n) 乱暴な行為または著しく不正なプレーをすること。 (o) 口ぎたないまたは侮辱的な発言をすること。 (p) 警告を与えられた後、さらに不正行為をくり返すこと。 退場を命じるために競技が停止された場合には、その競技者が他の違反をしていない ときは、その違反をしていないときは、その違反の起きたちてんで相手側チームに間接 フリーキックを与えることによって競技を再開する。ただし第13条の例外規定に従うも のとする。

→目次へ

第13条 フリーキック

フリーキックには、「直接フリーキック」( 相手側ゴールに対し直接得点することが できる)と、「間接フリーキック」( ゴールに入る前にキックを行った競技者以外の競 技者にボールが触れるかまたはプレーされなければ得点とはならない)の2 種類があ る。 競技者が自分の側のペナルティエリア内で、直接または間接フリーキックを行うとき は、相手側の競技者は、ボールから少なくとも9.15メートル離れていて、そしてボール がペナルティエリア外にけり出されるまで、ペナリティエリア外にいなければならな い。ボールはその外周の長さだけ移動し、かつペナルティエリアを出たときにインプレ ーとなる。ゴールキーパーはボールがインプレーになった後でなければ、ボールを手で 受けることはできない。ボールがペナリティエリアから直接けり出されなかったために インプレーとならなかった場合には、フリーキックをふたたび行う。 競技者が自分の側のペナルティエリア外で直接または間接フリーキックを行うとき は、相手側の競技者はボールがインプレーになるまで、その競技者の側のゴールポスト 間のゴールライン上に立つ場合を除いて、ボールから少なくとも9.15メートル離れてい なければならない。ボールはその外周の長さだけ移動したときにインプレーとなる。 フリーキックが行われる前に相手側競技者が、本条に違反してペナルティエリアに侵 入したり、ボールから9.15メートル以内に近づいたときには、主審は競技規則が守られ るまでキックを延ばす。 フリーキックを行うときには、ボールは静止していなければならない。またフリーキ ックを行った競技者は、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレーされた後でなけれ ば、ふたたびボールをプレーすることはできない。 フリーキックを行う地点に関する他の条文の規定にかかわらず、 1 自分の側のゴールエリア内で与えられた守備側のフリーキックは、そのゴールエリア 内であれば、どこからフリーキックを行ってもよい。 2 相手側のゴールエリア内で与えられた攻撃側の間接フリーキックは、違反の起きた地 点にもっとも近いゴールラインに平行なゴールエリアのライン上から行う。 (罰則) フリーキックを行った競技者が、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレーされる 前に、ふたたびボールをプレーした場合には、違反の起きた地点で相手側チームに間接 フリーキックを与える。ただし相手側ゴールエリア内にいる競技者によって違反が起き た場合には、そのゴールエリア内であれば、どこからフリーキックを行ってもよい。

→目次へ

第14条 ペナルティキック

ペナルティキックはペナルティマークからけられる。ペナルティキックが行われると きには、キックを行う特定された競技者および守備側のゴールキーパーを除いて、それ 以外のすべての競技者はペナティエリアの外の競技場内にいて、しかもペナルティマー クから少なくとも9.15メートル離れていなければならない。守備側のゴールキーパー は、ボールがけられるまで、両ゴールポスト間のゴールライン上に、(足を動かさずに) 立っていなければならない。ペナルティキックを行う競技者は、ボールを前方へけらな ければならない。またペナルティキックを行った競技者は、ボールが他の競技者に触れ るかまたはプレーされた後でなければ、ふたたびボールをプレーすることはできない。 けられたボールはその外周の長さだけ移動したときにインプレーとなる。またペナルテ ィキックからは直接得点することができる。ペナルティキックが通常の競技時間内に、 または、ペナルティキックのために前半あるいは後半の時間を延長して行われる場合 に、ボールが両ゴールポスト間を通過する以前にゴールポスト、クロスバー及びゴール キーパーのいずれか、あるいはどの組み合わせでこれらのものにボールがふれても、他 の違反が起きていなければ得点は無効とはならない。 (罰則) 本条の違反に対して (a) 違反が守備側チームによるときは、得点にならなかった場合のみ、ペナルティキ ックをふたたび行う。 (b) 違反がペナルティキックを行った競技者を除く攻撃側チームによるときは、ボー ルがゴールに入った場合のみ、得点とは認めずペナルティキックヲふたたび行う。 (c) ボールがインプレーになった後にペナルティキックを行った競技者が違反を行っ た場合、その地点で相手側チームに間接フリーキックを与える。ただし第13条の例外規 定に従うものとする。

→目次へ

第15条 スローイン

地上、空中を問わず、ボールがタッチラインを完全に越えたときには、ボールに最後 に触れた競技者の相手側チームの競技者によって、ボールがタッチラインを越えた地点 から、任意の方向へ投げ込むスローインが行われる。スローインを行う競技者は競技場 に向いて、両方の足の一部をタッチライン上またはタッチラインの外の地面に付けてい なければならない。スローインは両手を使い、頭の後方から頭上を通して行わなければ ならない。ボールは競技場に入ったときにインプレーとなる。スローインを行った競技 者は、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレーされた後でなければ、ふたたびボー ルをプレーすることはできない。スローインカラ直接得点することはできない。 (罰則) (a) スローインが正しく行われなかった場合には、相手側チームにスローインを与え る。 (b) スローインを行った競技者が、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレーされ る前に、ふたたびボールをプレーした場合には、違反の起きた地点で、相手側チームに 間接フリーキックを与える。ただし第13条の例外規定に従うものとする。

→目次へ

第16条 ゴールキック

地上、空中を問わず、ボールが両ゴールポスト間を除く範囲で、ゴールラインを完全 に越えたとき、ボールに最後に触れた競技者が攻撃側である場合には、守備側チームの 競技者によってゴールキックが行われる。ゴールキックは、ゴールエリア内の任意の地 点にボールを置いて、守備側の競技者が直接ペナルティエリア外に出るようにける。ゴ ールキーパーはインプレーになった後でなければ、ボールを手で受けることはできな い。ボールがペナルティエリアから直接けり出されなかったためにインプレーとならな かった場合は、ゴールキックをふたたび行なう。ゴールキックを行なった競技者は、ボ ールが他の競技者に触れるかまたはプレーされた後でなければ、ふたたびボールをプレ ーすることはできない。ゴールキックから直接得点することはできない。ゴールキック を行なう競技者の相手側の競技者は、ボールがペナルティエリア外にけり出されるまで ペナルティエリアの外にいなければならない。 (罰則) ゴールキックを行なった競技者が、ボールがペナルティエリアの外に出た後に、他の 競技者に触れるかまたはプレーされる前に、ふたたびボールをプレーした場合には、違 反の起きた地点で相手側チームに間接フリーキックを与える。ただし第13条の例外規 定に従うものとする。

→目次へ

第17条 コーナーキック

地上、空中を問わず、ボールが両ゴールポスト間を除く範囲で、ゴールラインを完全 に越えたとき、ボールに最後に触れた競技者が守備側である場合には、攻撃側チームに 競技者によってコーナーキックが行なわれる。コーナキックは、ボールがゴールライン を越えた地点に近い側のコーナーエリア内にボールの全体が入るように置いて、攻撃側 の競技者がける。このとき、コーナーフラックポストを動かすことはできない。コーナ ーキックからは直接得点することができる。相手側の競技者は、ボールがインプレーに なるまで、すなわちボールがその外周の長さだけ移動するまで、ボールから少なくとも 9.15メートル離れていなければならない。またコーナーキックを行なった競技者は、ボ ールが他の競技者に触れるかまたはプレーされた後でなければ、ふたたびボールをプレ ーすることはできない。 (罰則) (a) コーナーキックを行なった競技者が、ボールが他の競技者に触れるかまたはプレ ーされる前に、ふたたびボールをプレーした場合には、違反の起きた地点で相手側チー ムに間接フリーキックを与える。ただし第13条の例外規定に従うものとする。 (b) 本条のその他の違反に対してはコーナーキックをふたたび行なう。

→目次へ

Haruko's Home Pageへ戻る