閉塞型睡眠時無呼吸症候群に対する手術療法は,障害のある上気道をバイパスする気管切開に始まった.これが第1世代の手術で,治療効果は当然ながら完璧であった.1981年には,第2世代となるUvulopalatopharyngoplasty (UPPP)という口蓋扁桃摘出を含む軟口蓋咽頭形成術が開発され,第1世代の手術に台頭した.しかし,この手術の奏功率はわずか50%であったため,鼻内手術や舌根正中部分切除や喉頭蓋部分切除などの併用が工夫された.1986年には,第2世代の手術群が上気道を内部から拡大するのに対し,上気道のフレームワーク,すなわち上下の顎骨を前方移動して外部から上気道を拡大する手術が導入され,第3世代の手術となった.その後,nasal CPAP療法などの非手術療法の普及と伴に手術単独治療の必要性が失われ,第2世代の手術はLaser assisted uvulopalatoplasty (LAUP)のような簡便な方法に替わりつつある.その一方で,若年の余命の長い患者などではnasal CPAPや口腔内装置からの完全離脱を望むものも多く,第3世代のような根治的な手術の需要は高まっている.また,慢性関節リウマチのような破壊性の顎関節疾患に起因する上気道狭窄に対しては,大阪大学および新潟大学で開発された人工顎関節置換術が有効であり,ますますの発展が望まれる分野である.
昭和55年3月 新潟大学歯学部卒業
昭和59年3月 新潟大学大学院歯学研究科修了
昭和59年4月 新潟大学歯学部附属病院第1口腔外科助手
平成 3年7月 新潟大学歯学部附属病院第1口腔外科講師
歯学博士
日本歯科麻酔学会認定医
日本口腔外科学会認定医