カリキュラム

口腔保健福祉学教育プログラムのカリキュラム

 口腔生命福祉学科では、口腔保健医療・福祉を総合的に思考・展開できる能力を有する人材を育成し、卒業までに歯科衛生士と社会福祉士の2つの国家試験の受験資格を取得できるようカリキュラムを編成しています。

1年次

 主に五十嵐キャンパスで、教養教育として、口腔保健学の基礎となる自然科学や福祉学の基礎となる心理学、社会学など多岐にわたる分野の授業を履修してもらい、2年次以降の学習の基盤づくりを行います。また大学学習法として「歯学スタディ・スキルズ」を履修し、情報検索やコンピュータリテラシーを身につけます。
 専門科目としては「早期臨床実習ⅠB」が開講され、医療現場の見学、患者さんの付添い、治療の模擬体験などの実習を通じて、口腔保健医療福祉の専門職を目指すための意識を高めます。

2年次

 専門科目の履修が本格的に始まり、学習・生活の場が旭町キャンパスへと移ります。初めは、歯科衛生士・社会福祉士がどのような職であるのかを現場で活躍する講師からの講義や見学実習で学び、専門職ついての理解や目的意識を高めるほか、3年間の専門科目の学習の多くを占めるPBL(Problem-Based-learning)の学習方法を学びます。
 その後、口腔の健康を保ち、食べる(摂食嚥下)機能を維持していくために必要な人体のしくみや機能、疾病の成り立ちをはじめとした医学的・歯科医学的基本知識・技術を講義、PBL、実習により総合的に学習していきます。PBLでは自ら課題を発見し、調査・検討を繰り返して課題を解決する能力を涵養します。

3年次

 2年次に引き続いて、より専門的な口腔保健学に関する授業科目を履修する一方で、福祉学に関する授業も本格的にスタートします。福祉学では、社会福祉の理念・意義・法制度・実施体制などを学ぶことに加え、児童・障害者・高齢者などの対象者別の福祉サービスや支援方法についても講義・演習やPBLにより学習します。また、学外の社会福祉施設等での実習で、福祉サービスの実際や社会福祉士の役割を学びます。
 口腔保健学については、より臨床に即した内容を講義、実習、PBLを通じて学び、学年後半からは医歯学総合病院での臨床実習が始まり、医療に携わるための態度についても修得を図ります。

4年次

 これまでに学んだ口腔保健学と福祉学の知識・技能・態度をより深化させ、より実践的な能力を修得するために、医歯学総合病院での臨床実習および地域の医療機関や社会福祉施設での現場実習を行います。また、これまでの学習で涵養した課題発見・解決能力を活かし、保健・医療・福祉に関する課題に関して調査研究を行い、その成果を論文形式にまとめて発表する授業「口腔保健福祉特論」も行われます。
 4年次までの科目をすべて修得すると、歯科衛生士国家試験および社会福祉士国家試験の受験資格が与えられます。これらに合格すると、歯科衛生士および社会福祉士の免許が交付されます。