研究紹介
小児口腔科学ではこのような研究しています。


沼 奈津子

タンパク質の輸送制御

タンパク質は合成されてから働く場所まで運ばれないと機能することはできません。これまで、ひとつのタンパク質にはひとつの働き場所しか無いものと考えられてきました。 ところが最近、いくつかのタンパク質が必要に応じて異なる場所で異なる働きをする場合 があることがわかってきました。どのようにしてタンパク質の行き先を必要に応じて変える ことができるのか?そのメカニズムの解明をめざしています。 まだまだ研究は始まったばかりですが、いずれは新しい治療や薬の開発につながるかも 知れない基礎研究なんです。

八木 和子

子供の食べ方

 「食べる」ことは生きていく上でとても重要な行動です。でも、人間は生まれたときから上手に何でも食べられるわけではありません。ミルクを飲んでいた赤ちゃんが、どうやって食べる技術を獲得していくかを研究しています。また、「食べ方が下手」とか「食べるのが遅い」と言われがちな最近の子供達の食べ方を客観的に評価する方法を探しています。

梶井 友佳

《肥満と味覚》 太ってると味が変わるの??

体型が変わると食べ物の好みが変わるって聞いたことありませんか?太ってる人や太ってる子は、甘い食べ物や美味しい食べ物を好んで大量に食べます。なぜでしょう?一説には美味しいからやめられないのでは?といわれていますが、本当にやせている人より美味しいと感じているのでしょうか?普通サイズの動物と太った動物を使って、どの程度感じる味に差があるのかを調べています。途中経過としては…遺伝子的に太ってしまう動物はお腹がいっぱいになっても美味しくて食べ物を食べ続けてしまうのかも??

神戸 正人

あかちゃんの泣き声の翻訳

あかちゃんや子供の泣き声には、感情が込められています。
泣き声をサウンドスペクトログラムで視覚的に表すと、こんな風になります。二つの泣き声は全く違っていますが、いったいどんな意味が込められているのでしょう。

聞き比べをしてみよう!


野口 真紀子

【痛みの研究】

歯医者さんに来るきっかけは「歯が痛い!」であることが多いですよね。虫歯になると歯が痛くなり、眠れないこともあります。痛みは万人の敵!そこで痛みの研究をしています。ヒトでも動物でも歯や顎を刺激すると、とっさに口を開ける反応(開口反射)を起こします。動物は顎に痛みがあると、その開口反射が弱まるということまでわかりました。すなわち、歯や顎に痛みがあると、お口の運動機能にも変化が起きてくるのです。その原因についてはまだまだ研究中…。いつか痛みを簡単にコントロールできる方法が見つかるかな…。     

木島 寛

嚥下の研究 〜一酸化窒素との関係〜

嚥下(えんげ)=ゴックンの研究です。どんなにおいしいものを食べても、かんだあとすぐ口から出してしまってはちっともおいしくないはずです。ゴックンして初めて「おいしい」と感じるのではないでしょうか。現在、この嚥下と一酸化窒素(NO)の関係について調べています。一見関係なさそうに見える組み合わせですが、実はとても細かいところで繋がりがあるようです。赤ちゃんからお年寄りまでみんなが美味しく「ゴックン」できるようになれば幸せなことですよね。

佐野 富子

歯科治療の記憶

小さい頃、歯医者に行った経験のある方は、大人になってそのことをどれくらい覚えているのでしょう。明確に覚えていなくとも、歯科での痛い思いや怖い体験は、大人になってからの歯科に対するイメージにどれくらい影響をおよぼすのでしょう。世の中に歯医者嫌いが多いのは、本当に小児期の体験が原因なのでしょうか。二十数年にわたる資料から調査しています。

下村 淳子

頭と顔のバランスと成長

面長、丸顔、細面、瓜実顔、顔の形を表す言葉はたくさんあります。人間は生まれてからの数年間に頭の大きさと顔の長さが成長により大きく変化します。そのため、この時期に顔を形作る骨のアンバランスを診断することは、とても難しいことです。ところで頭の形と顔の長さには微妙な関係があることが最近の研究で分かってきました。これを利用して、成長期の患者さん一人一人の顔のバランスをコンピュータで予測することができるようになってきました。



林−坂井 幸子

乳歯の性質

乳歯は子供の時期の歯です。成長すると永久歯へと生え変わってゆきます。長い人生から考えると、乳歯がお口の中に存在する期間は限られていますが、小児期の成長・発育はとても大切です。
乳歯本来の性質について、バイオメカニクスの観点から研究をすすめています。

* 写真の子供は医局員の子供もしくはその親戚の子供です


go to Home