第2回日本顎顔面機能再建学会総会を終えて

第2回日本顎顔面機能再建学会大会長/歯科補綴学第2講座 草刈 玄

このたび、第2回日本顎顔面機能再建学会総会を、新潟市民プラザにおいて開催しましたので、その概要について御報告いたします。

今回の開催期日は平成10年11月13日(金)でした。当日は16題の一般口演と、特別講演に新潟大学医学部整形外科学の高橋栄明教授より『骨リモデリング研究の基礎と臨床―骨組織形態計測学の30年―』と題して御講演いただきました。また『各種インプラントシステムの特徴―特に表面性状を中心に―』と題したシンポジウムを企画し、現在広く臨床で用いられている5種類のインプラント(Branenmark, Screw-Vent, Calcitek, AQB, POI)について各シンポジストの先生方に御講演いただきました。
 この学会では会員懇親会を総会当日の昼食時にするのが慣例となっており、今回は総会がNEXT21の新潟市民プラザでしたので、その最上階のバー&グリルNEO21で行いました。学会参加費に懇親会費も含まれることもあり、ほとんどの参加者が懇親会に出席して下さり、会員間での親睦を深めることができました。

一般口演では、例年どおり活発な討論がなされ、各種インプラントシステムや書籍の展示もあり、関係各位の御協力のもと、成功裡に無事終了することができました。

本学会は、平成5年に日本顎顔面臨床生体材料研究会として発足し、平成9年より学会に発展改称しました。口腔外科をはじめとする歯科臨床科と、歯科理工学などの歯科基礎系学科の各研究者で構成され、顎顔面領域の形態・機能の再建に応用可能な材料や器具の開発、生体反応の解明など、基礎から臨床にわたる幅広い分野を扱い、顎顔面の機能再建に貢献すべく結成されたものであります。研究会の時に、名称が長くわかりにくいとの意見が多数出たため、学会になる際に現在の学会名に改称したのですが、未だに理事会では学会名の変更についての議論が絶えません。現在は学会名ばかりでなく、学会の方向性についても問われていますが、理事には各分野で御活躍されている著名な先生方が多数おり、今後の発展が期待される学会でもあります。次大会は、富山医薬大の古田勲教授が大会長となり、富山県で開催されます。興味ある先生方は是非ご参加下さい。

(文責 田口直幸)


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