実施状況

大学院FD講演会『新潟大学における環境安全教育の取り組みについて』他 開催報告

平成22年9月1日(水) 17:00~18:30、歯学部講堂において、大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)事業の一環として、新潟大学廃棄物処理施設施設長 野中昌法教授、大泉 学先生、藤井邦彦先生による「新潟大学における環境安全教育の取り組みについて」と題してFD講演会が開催された。当日の参加者は、教職員、大学院生併せて109名であった。

2004年4月、国立大学は独法化し国立大学法人として新たにスタートした。大学教職員は、それまでの人事院規則による管理を離れ、民間企業同様、労働安全衛生法が適用されることとなり、他の法令についても抵触しないよう再確認が求められることとなった。しかし、独法化した大学の多くで、未だ組織体制の確立、学内構成員への啓発、施設の整備、有害化学物質等の適切な管理等において十分に対応できておらず、民間企業と比べて不備な点が多いのが現状である。そこで今回のFDでは、特に化学薬品の取り扱いに重点を置き、新潟大学廃棄物処理施設に所属する3名の先生方より、学内の環境安全教育、廃液・廃棄物処理、および薬品管理についてそれぞれ講演いただいた。

初めに、野中先生が「新潟大学における環境安全教育の取り組みについて」と題し、大学(教員・学生)の薬品・廃棄物管理の基本原則について概説された。続いて、大泉先生が「新潟大学の廃液・廃棄物処理について」と題して、廃棄物処理の基本原則、処理過程を詳細に説明され、最後に、藤井先生から「新潟大学の薬品管理システムについて」と題し、MSDS (Material Safety Data Sheet)、薬品管理、新潟大学で導入した薬品管理システムの意義と利点、ならびに管理システム導入時における注意点などについてお話しいただいた。

今回の講演会をとおし、各種化学物質の廃棄処理に係わる基本原則、処理過程および新潟大学において新規に導入された薬品管理システムの概要を知ることができた。医療人として不適切な薬物廃棄などによる水質汚染等の危険性を理解し、環境安全に配慮した責任ある行動をとるべきことを再認識できたものと考えられる。