他者による口腔ケア(シスターケア)が日々行われていると、訪問歯科診療時の治療効率・効果は高まる。むしろそれにも増して重要なのは、歯科衛生士等による居宅療養管理指導が、口腔清掃面に時間、労力が割かれることなく、より疾病予防、口腔機能の維持に向けやすくなり、プロフェッショナルケアとしての効力を発揮できることだ。
常時口腔ケアを行うことにより、単純なことであっても、歯科以外の職種から口腔内の問題点が早期に発見できれば、福祉−歯科医療間の連携が深まり、時には歯科医療職がケアカンファレンスに参加を要請される等、地域ケアネットワークの拡充が期待される。
[地域保健部 副部長 幾 野 博] |