口腔ケアの問題点及び解決法|訪問歯科衛生指導、居宅療養管理指導への対応=歯科口腔介護の実際|

 

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2.義歯の取り扱いの介護法

(1)介護のポイント
  1) 高齢者の義歯は汚れている場合が多いので、特に注意が必要である。
  2) 入れたまま、外したままにしない。
  3) 睡眠中の義歯の取り扱い
  4) 局部床義歯の着脱の要領
  5) 総義歯の上手な使い方
  6) 使用中の義歯の観察:咬耗、不安定等を常に観察し早めに調整する。
  7) 義歯の洗浄・消毒の確実な実施(消毒剤の選定、消毒法の実施)
  8) 歯科医師の定期的観察への配慮

(2)義歯の取り扱い法
  1) 義歯の安定:食べているとき、話しているときの安定具合を観察する。
  2) 義歯でよく噛めているか:人工歯が咬耗して噛み合わせが悪くなっていないかを観察する。
  3) 噛みしめ:強く噛みしめることができるか、咬筋、側頭筋肉の動きでその強弱を観 察する。
  4) 義歯の清掃:清掃方法、歯石付着、着色、臭いの有無を注意する。(図−4)





【図−4】 未稿



 

【図−4】義歯の清掃

 

 5) 義歯の着脱:義歯の着脱がうまくできないと、入れたままにし口腔内が不潔になるので、
   不十分な人には一部介助で自立へ誘導する。
 6) 介護者の義歯の着脱:他人の義歯の着脱は簡単でない場合が多い。介護者は要領を
   覚えて上手に着脱できるようにする。
 7) 義歯の食事中の上手な使い方:大きく口を開け過ぎないようにしてゆっくりと、力強く
   噛みしめるよう助言する。
 8) 歯科医師との連絡:義歯の調整、咬合状態が不良のときは歯科医師に連絡、状況報告、
   依頼がいつでもできるようにしておく。

 

 

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