ご挨拶

 歯科麻酔学分野とは安全な歯科医療を行うための総合的な科学です。
 すなわち歯の痛みに始まり各種の歯科治療が生体に対してどのような影響を及ぼすかなどを詳細に分析し、これらに対して安全に歯科治療を行うための方法をサイエンスとして分析・考案し、最終的に全ての人が安全に歯科治療を受けられるようになることを目指します。
 したがって当科の仕事は歯の痛みの基礎的な研究、神経損傷による神経症状の分析や診断・治療法を開発することをはじめとして、さらに歯科治療を受けることが困難である方々の相談にのり、最適な治療法を考えてそれを行います。
 当科は現在日本で唯一、顔面の神経を直接画像で映し出すことによって、神経の切断または損傷部位を映し出して、顔面の痛みの原因を特定できる唯一の施設です。またさらに学外の御協力を得て三叉神経損傷や神経腫による痛みの外科的治療を行うことができる施設です。この治療には日本中からの患者さんが受診されております。新潟市と言う場所は東京からは新幹線で、北海道、九州、大阪からでも空路で繋がっておりますので意外と便利なのです。これからもさらに多くの方々の来院にも便宜を図っていき、さらに成長していきます。
 新潟大学は手術部がひとつに集約されており、現在、医学部麻酔学教室(馬場教授主宰)の御協力と御理解を得て、同じ部署で医学部と歯学部が仕事をしている、国内でも珍しい施設です。14室あるの手術室の一角を利用して、また朝カンファレンスなどに参加することにより、多くの刺激を請けながら勉強できると言う特徴があります。多くのことを勉強するには非常にいいところであり、食事やお酒のおいしい新潟市ですので、是非一緒に臨床・勉強しませんか?

新潟大学医歯学総合研究科歯科麻酔学分野
教授 瀬尾憲司
歯科麻酔学会指導医、専門医、認定医、AHA BLSインストラクター、ICLSインストラクター、DAMインストラクター