研究内容
顎関節症
顎関節症の患者は,咀嚼筋が固くなり疼痛や開口障害を訴えることがあります.この咀嚼筋の硬さを客観的に診査するために,我々は超音波診断装置を用いて咬筋の硬さの定量的評価を行っています.
- 覚醒時ブラキシズムと睡眠時ブラキシズムの終日評価
顎関節や咀嚼筋への過大な負荷として,睡眠時ブラキシズムと覚醒時ブラキシズムの2つががあげられます.我々は超小型ウエアラブル筋電計を用いて終日の咬筋の筋電図を測定・分析し,顎関節症の原因や治療法を検討しています.
- 抗菌マウスガード材料の開発
顎関節症に用いるマウスガードやスポーツ外傷の予防に用いるスポーツマウスガードは,細菌汚染され口腔内環境を悪化する恐れがあります.そこで我々は抗菌性を持つマウスガード材料を開発しています.
- 顎関節症における心理・社会・精神的要素の検討
顎関節症の診査において,2軸診断は非常に重要な役割を演じます.我々は顎関節症患者の診査において心理社会精神的要素や性格を分析し,顎関節症の要因や治療期間への影響を検討しています.
- 覚醒時ブラキシズムの是正指導
習癖是正指導はメインテナンスを担当してオーバーロードを察知し易い歯科衛生士の方が向いていると考えています。そこで,日中噛みしめ習癖是正指導を歯科衛生士にしてもらい,その効果の検証を行っています。
口腔インプラント
- インプラント治療の後期失敗の解析
- 無歯顎患者のインプラント治療
無歯顎患者のインプラント治療の新しい術式の開発をしたり,治療成績を検討することでリスクファクターの分析をしたりしています.
- 抜歯後の顎堤の治癒過程の検討
抜歯後の顎堤はどのくらい待てばインプラント埋入に適した骨になるかを,実際の患者の顎堤から骨を採取して分析し検討しています.
- インプラント除去方法の開発
高齢インプラント患者から低侵襲でインプラント体を除去する新しい術式をラットを用いた動物実験で開発をしています.
- インプラント補綴患者の咬合力分布
インプラント補綴を行った前後の歯列における咬合圧分布を計測し,天然歯を含めた咬合力の分析を行い,インプラントが歯列の中でどのような役割を演じているかを検討しています.
支台築造
- ファイバーポストの配置
ファイバーポストを用いた支台築造において,ファイバーの至適な配置について検討しています.
- ポストの接着方法
ポストの根管への接着方法について,微小引張試験を用いて検討しています.
- CADCAMによるワンピース支台築造法の開発
口腔内スキャナを用いたワンピースCADCAM支台築造法の開発を行っています.