カリキュラム

歯学教育プログラムのカリキュラム

歯学科では、新たな諸課題に関係者と適切に連携しながら問題解決を図っていく能力を備え,全人的医療を実践できる高い歯科臨床能力を有する人材を育成するためのカリキュラムが用意されています。また地域社会・国際社会に貢献する人材の育成にも力を入れています。

1年次

主に五十嵐キャンパスで教養教育に関する授業科目を履修します。歯学の基礎となる数学、物理学、化学、生物学などの自然科学や国際教養としての外国語が必修となっているほか、大学学習法として、情報検索やコンピュータリテラシーを身につける「歯学スタディ・スキルズ」も開講されます。
また、1年次の歯学科専門科目として「早期臨床実習Ⅰ」が旭町キャンパスで開講されています。実際の医療現場の見学、患者さんの付添い,治療の模擬体験などを通じて、歯学の学習へのモチベーションを高めるとともに、医療に関わることへの自覚を芽生えさせます。

2年次

歯学科専門科目の履修が本格的に始まり、学習の場が旭町キャンパスに移ります。人体の構造を学ぶ解剖学や組織学、人体の機能を学ぶ生理学、人体を構成する物質について学ぶ生化学、細菌やウイルスなどについて学ぶ微生物学、薬の種類や効能について学ぶ薬理学、治療に使用される材料の性質について学ぶ理工学などの基礎歯学の授業を履修することとなり、医療に携わるうえで欠かせない生命科学に関する知識の修得を目指します。
そのほかにも国際歯科保健に関する科目や、歯学研究の入門科目も行われ、学生の興味に応じて短期留学プログラムや研究活動に参加することができる自由選択科目も用意されています。

3年次

前半は2年生に引き続き基礎歯学を学びますが、授業の内容は歯や口腔内、歯科医療に特化したものが中心となります。また、「早期臨床実習Ⅱ」が開講され、基礎歯学と臨床歯学がどのように結びつくのかを考えます。
学年の後半からは臨床歯学の授業が始まり、歯科保存学、歯科補綴学の講義に加えて、模型実習を通じて知識だけでなく、臨床技能の修得を目指します。
さらにPBL(Problem-Based Learning)形式の科目が開講され、それぞれの授業科目で学んできた基礎歯学の知識を統合するとともに、課題を発見し、解決する問題解決能力を育成します。

4年次

歯科保存学、歯科補綴学に加え、予防歯科学、歯科矯正学、小児歯科学、口腔外科学、歯科麻酔学、歯科放射線学、加齢歯科学などさまざまな分野の臨床歯学に関して、講義・実習・PBLなどを通じ、分野横断的に学ぶこととなります。特に実習は3年次よりも時間数が増加し、歯科医師として多様な歯科疾患を治療するために、模型などを使用して臨床技能の修得を目指すこととなります。
その他にも歯科医師・歯科医療の社会的役割や関連する法制度を学ぶ社会歯科学、医師と連携して治療を行うために必要な医学領域の知識を学ぶ医科学などの授業が開講されます。

5年次

いくつかの講義・PBL科目に加えて、これまでに学んだ知識・技能を実際の診療に生かすために、1口腔単位の治療計画を立案し、その計画に沿って模型上で治療を実践する「総合模型実習」(模型・シミュレーション実習)が行われます。また、「臨床予備実習」が開講され、模型実習や相互実習を通じて知識・技能を深化させるだけではなく、全人的医療を実践するために必要な態度の修得を図ります。
5年次前期までのすべての科目を修め、臨床実習前共用試験(CBT・OSCE)に合格すると、約1年間にわたる診療参加型臨床実習が始まり、医歯学総合病院で主治医の1人として、実際の診療に携わることになります。

6年次

5年次から引き続き、医歯学総合病院で実際の患者さんの診療を行い、より実践的な歯科臨床能力を身につけるとともに、歯科臨床の現場で自ら考えて行動するための課題解決能力の涵養を目指します。1年間の実習を通じて知識・技能・態度を深化させた後、臨床実習後共用試験(CPX・CSX)を受験して合格し、またすべての臨床系分野の試験に合格すると、臨床実習は修了となります。
臨床実習を含めたすべての科目を修めると、歯科医師国家試験の受験資格が与えられます。国家試験は1月末~2月初めころに行われ,合格すると歯科医師免許が交付されます。