口腔生化学分野の市木貴子助教らの研究により消化管による飲水感知メカニズムが明らかになりました

2022年01月28日 トピックス 研究結果

口腔生化学分野の市木貴子助教(研究当時:カリフォルニア工科大学岡勇輝教授研究室・博士研究員)らの研究グループは、マウスを用いたin vivoイメージング(注1)実験を用いて、消化管を制御する迷走神経の感覚神経節(注2)をリアルタイムに観察することで、腸管内の水による低浸透圧刺激に特異的に反応する神経群を見出しました。さらに、この低浸透圧感知には、肝門脈(注3)が消化管ホルモンを介して、主要な働きをしていることを明らかにしました。本研究成果は、2022年1月26日(英国時間)に英国科学誌「Nature」にオンライン公開されました。

(注1)in vivoイメージング・・・生体内でのイメージング

(注2)感覚神経節・・・末梢神経系からの感覚刺激を中枢に伝達する感覚ニューロンの神経細胞体が集合している部分。

(注3)肝門脈・・・消化管と肝臓を繋ぐ血管。腸管から吸収された水分、栄養素は、上腸間膜静脈を経由してすべて肝門脈へ集められる。

 

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研究成果発表論文:
掲載誌: Nature

論文タイトル: Sensory representation and detection mechanisms of gut osmolality change

著者: Takako Ichiki, Tongtong Wang, Ann Kennedy, Allan-Hermann Pool, Haruka Ebisu, David J. Anderson and Yuki Oka

doi: 10.1038/s41586-021-04359-5

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