令和6年7月30日(月)から8月7日(火)まで、令和6年度 医療技術等国際展開推進事業「ケニア、ザンビア、タンザニアにおけるWHO必須歯科材料を用いた口腔疾患の予防・治療技術の能力強化事業」が行われ、新潟大学歯学部(WHO口腔保健協力センター)は共同研究機関として、国立国際医療研究センターと研修プログラムを実施しました。(図1)。
図1 事業の概要図
研修目的
フッ化物歯磨剤 ・フッ化ジアンミン銀・グラスアイオノマーセメントの3種類の材料を使用したう蝕予防・進行予防・修復治療、管理等について、
1. 知識の整理と技術の取得
2. 導入・普及に対する課題の整理
3. 中長期的な活動計画の構築
研修スケジュール
7月28日(日) | 日本着 |
7月29日(月) | ・開講式(井上誠歯学部長) ・オリエンテーション ・3か国の状況について発表 |
7月30日(火) | ・日本および新潟県の歯科保健施策の紹介(小川祐司教授ら) ・WHO必須医薬品リストおよび歯科材料について(WHO牧野由佳歯科医官) ・フッ化物配合歯磨剤の紹介(ライオン株式会社) ・サホライド(フッ化ジアンミン銀)の紹介(ビーブランド・メディコーデンタル) |
7月31日(水) | ・グラスアイオノマーセメント(GIC)の紹介(松風) ・サホライド、GICに関する講義(大倉直人助教) ・病院見学 グループワーク1: ・GIC、サホライド、フッ化物配合歯磨剤へのアクセス、デリバリーの阻害及び促進要因の分析 |
8月1日(木) | ・新潟市南地区保健センター訪問、1歳児歯科健診およびフッ化物歯面塗布の見学 グループワーク2: ・各国が3種の歯科材料を導入するためのアクションプラン作成 |
8月2日(金) | ・アクションプラン発表 ・新潟市みたけ子供園訪問、フッ化物洗口の見学 ・白山神社、白山公園散策 ・東京へ移動 |
8月3日(土) |
自由行動(東京観光など) |
8月5日(月) | ・厚生労働省歯科保健局との意見交換会 ・日本歯科医師会との意見交換会 |
8月6日(火) | 国立国際医療研究センターでの修了式 |
8月7日(水) | 帰国 |
研修参加者
行政官合計6名(ケニア、タンザニア、ザンビアの各国より歯科医官、薬剤官1名ずつ)
随行者
WHOアフリカ事務局歯科医官 牧野由佳
開講式
大倉直人助教(歯の診療科)によるフッ化ジアンミン銀塗布の実習
グラスアイオノマーセメントのハンズオンセミナー
各国の歯科保健政策の問題分析
(右端は清水栄一上級研究員(国立国際医療研究センター))