微生物感染症学分野の滝澤史雄歯科医師(大学院生、日本学術振興会特別研究員)と同分野の土門久哲准教授、寺尾豊教授らの研究グループは、ナノ技術を用いて空気と水から生成したオゾンナノ水が、各種細菌の殺菌消毒に加えて様々な細菌毒素も分解できると報告しました。
オゾンナノ水は、院内感染の主な原因菌の薬剤耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を殺菌できるだけでなく、100℃で30分の加熱にも耐える黄色ブドウ球菌の食中毒毒素(エンテロトキシン)も分解できます。材料が空気と水のみであるため、医療や食品加工の領域での応用が期待されます。
本研究成果は、2024年7月10日、国際科学誌「PLOS ONE」のオンライン版で公開されました。
研究成果発表論文
掲載誌:PLOS ONE
論文タイトル:Effective degradation of various bacterial toxins using ozone ultrafine bubble water
著者:Takizawa F, Domon H, Hirayama S, Isono T, Sasagawa K, Yonezawa D, Ushida A, Tsutsuura S, Miyoshi T, Mimuro H, Yoshida A, Tabeta K, Terao Y
doi:10.1371/journal.pone.0306998