微生物感染症学分野の齋藤瑠郁歯科医師らが、免疫を正常に調節する化合物を同定・報告しました

2024年06月21日 トピックス 研究結果

微生物感染症学分野の齋藤瑠郁歯科医師(大学院生)と同分野の土門久哲准教授、寺尾豊教授らの研究グループは、新たな免疫調節薬を同定・報告しました。
本研究グループは、これまで歯周炎や肺炎において感染者の免疫が撹乱されることにより、病態が悪化することを明らかにしてきました。免疫を正常に調節する化合物として、抗菌薬マクロライドが知られています。しかしながら、薬剤耐性菌の激増により、国策の「AMRアクションプラン」で抗菌薬マクロライドは使用制限が課せられています。そこで、本研究グループは、マクロライド誘導体研究の実績に優れる北里大学大村智記念研究所の砂塚敏明教授、廣瀬友靖教授、池田朱里助教らと大学間共同研究契約を締結し、抗菌作用の無いマクロライド誘導体を合成し、免疫調節作用のみを保持する化合物を選出しました。

本成果は、2024年5月16日、国際科学誌「Journal of Biological Chemistry」のオンライン版で公開されました。

詳細はこちら(新潟大学ホームページ)

 

研究成果発表論文
掲載誌:Journal of Biological Chemistry
論文タイトル:A novel 12-membered ring non-antibiotic macrolide EM982 attenuates cytokine production by inhibiting IKKβ and IκBα phosphorylation
著者:Saito R, Domon H, Hiyoshi T, Hirayama S, Maekawa T, Takenaka S, Noiri Y, Ikeda A, Hirose T, Sunazuka T, Terao Y
doi:10.1016/j.jbc.2024.107384 

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