口腔病理学分野

分野長 田沼順一

tanuma@dent.niigata-u.ac.jp

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教育内容

病理学 Pathology
口腔病理学 Oral Pathology
腫瘍学 Oncology
口腔細胞診 Oral cytology

研究内容

1. LBC法により口腔がんの早期発見可能なマーカーの検索
本研究は、液状化検体細胞診(LBC法)を用いて、舌癌の発がんモデル動物における各段階をmRNAやタンパク質などの発現パターンの変化を、連続的に観察することで新規マーカーを見出すこと。
2.口腔癌関連悪液質の改善を目指した漢方薬の抗炎症作用実証(サルコペニアの改善)
我々の研究は口腔がん関連悪液質に対して、舌癌モデル動物を利用し、漢方薬を投与することで悪液質やサルコペニアの改善を目的とする。
3.唾液腺多形腺腫の低酸素応答性増殖機構:SM-AP細胞系による解析
耳下腺の多形腺腫からクローニングしたSM-AP細胞をもちいて、唾液腺多形腺腫の間質は低酸素であり、乏血管性と豊富なECMにより腫瘍細胞が増殖できるメカニズムを解明する。
4.口腔扁平上皮癌の病理組織界面解析
我々が同定したタンパク質の中で、ladinin-1 というタンパク質が、癌細胞の進展方向性に関連している可能性を解明する。
5.頭頸部扁平上皮癌における mRNA 選択的スプライシングの意義
mRNA選択的スプライシングは、癌の発生・進展や予後に関わることが知られているが、我々は公共データベースを用いた解析と、RNAシーケンシングを併用して、癌における選択的スプライシングの意義の解明を目指している。(新潟大学メディカル AI センター 奥田教授・凌助教, Zurich 大学病院 Prof. Koelzer, Dr. Lafarge との共同研究)
6.細胞死を起点とした口腔がん進展機序の解明
これまで、死んだがん細胞は生きているがん細胞に貪食されることで、がん細胞の運動能力を高めて、がん進展を促進することを見出した。今後は詳細なメカニズムの研究を進めて、細胞死を起点としたがん進展機序を標的とした新規治療開発を目指す。

臨床内容

病理診断:
新潟大学医歯学総合病院・病理部歯科病理検査室が窓口となり、口腔病理専門医によって、液状化検体細胞診(LBC)や組織診の病理診断を実施している。

分野のホームページ

http://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~opatho/

附属病院のリンク

https://www.nuh.niigata-u.ac.jp/departments/center50

主な研究テーマ図