高度口腔機能教育研究センター

分野長  前田 健康

maedat@dent.niigata-u.ac.jp

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教育内容

骨免疫学 Osteoimmunology, 骨代謝学 Bone Metabolism, 歯周病学 Periodontology, 免疫学 Immunology, 解剖学 Anatomy, 口腔解剖学 Oral Anatomy, 口腔組織・発生学Oral Histology and Embryology

研究内容

本センターでは,解剖学から免疫学,臨床系の歯周病学まで幅広い研究分野を扱っています。ラボミーティングおよびジャーナルクラブを週1で開催し,それぞれ英語で行われています。センターでは,最新の実験機器を備えており(シングルセル解析装置,蛍光顕微鏡,遺伝子増幅装置,凍結切片作成機器,細胞培養機器など),生産性および質の高い研究を推進しています。
前田健康教授と佐藤友里恵助教のグループは形態学的手法や分子生物学的手法を用いて,末梢神経の再生機構,口腔内の感覚受容機構について研究を進めています。これらの研究成果は数多くの教科書に引用されるとともに,前田教授はさまざまな教科書の編集に携わっています。また前田教授は歯学教育の高度化に関する研究も行っています。
前川知樹准教授とアンドレア助教のグループでは,マウスおよび分子生物学的手法を用い,幹細胞ニッチに着目した組織修復と再生機構解明を目指しています。さらに,老化細胞の除去と幹細胞賦活化を可能とする新薬の開発と,特許化による産学連携およびトランスレーショナルリサーチに取り組んでいます。臨床系教室との共同研究も推進しており,歯科臨床で目にすることの多い顎骨壊死モデルや歯周病モデルの作成とその治療法開発を進めています。また,古代サンプルの保存状態が良好な口腔に着目し,億年スケールの進化過程で生じた遺伝子構造の変化と,数十万年スケールの歴史で経験した環境変化を医歯薬工学,人類学,古病理学の有機的連携および日米独の国際共同研究にて解析を試みています。
佐藤友里恵助教は末梢神経の変性と再生のメカニズム、神経障害性疼痛の発生機構をテーマにした研究を行っています。特に、歯科臨床の偶発症である三叉神経損傷と、それを契機に発症する口腔顔面痛の病理・病態メカニズムの解明を目指しています。マウス遺伝学、形態学、分子生物学を基盤とし、in vivoでの遺伝子操作やイメージングを中心とした多角的なアプローチで遺伝子改変マウスを解析することで、疾患の発症機構解明と治療の新規ターゲット因子の探索を進めています。

臨床内容

前川准教授は,骨再生を誘導する薬剤の開発とその臨床応用において,導出企業と協力し,臨床研究を推進している。

分野のホームページ

https://www.caos-niigata-univ.net/

社会貢献

前田教授は公的な委員(文部科学省,厚生労働省)を歴任し,歯学教育の改善充実に寄与している。また前田教授,前川准教授は国際学術誌の編集委員,各種研究助成金の審査委員を務め,学術の発展に貢献している。

主な研究テーマ図