顎顔面口腔外科学分野

分野長  冨原 圭

info-omfs@dent.niigata-u.ac.jp, tomihara@dent.niigata-u.ac.jp

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教育内容

学部講義では2年次に歯学研究演習で,大学口腔外科での臨床・研究・教育の役割の実際について講義が行われ,教員から「口腔外科医」のイメージについて知る最初の機会になります.次に,2年次,3年次の早期臨床実習I/IIで外来および病棟見学を行い,実際に行われている診療室および処置見学,病棟見学を行って「口腔外科診療の現場」のイメージを作ることができます.4年次になると口腔外科学I/IIにおいて,口腔顎顔面領域に発生する多くの疾患についての診断を確実に行えるようにすることを第一目標として知識の研鑚を積んでもらいます.そして5年次の顎顔面診断学において,PBL(課題解決型学習)形式の患者対応を通して病態から診断名および適切な治療法を導き出すことを学び,6年次の臨床実習において実際の患者様での診断・治療方針の立案に望みます.また,6年次には知識のみでなく技術,態度として外科処置を行う上で必要なインフォームドコンセント,術前/術中/術後管理を含めた臨床実習を行っています.上記を経て「全人的な歯科医師」の育成に寄与できるよう教員一同,日々教育を行っています.
Oral and Maxillofacial Surgery
Oral Medicine and Stomatology

研究内容

当分野では,口腔がんに対する新規の診断と治療の開発を目指して,マウス口腔がんモデルを用いた免疫学的な解析や,口腔がんの臨床標本を用いた免疫組織学的解析による新規マーカーに関する研究,バイオインフォマティクス分野との融合による新規診断・治療法に関する基礎研究を中心に行っております.
口腔がんは世界的にも増加傾向にある疾患で,近年の治療法の発展によってその治療成績は,著しく改善しておりますが,各種治療に抵抗性を示す難治性がんに対する治療は未だに課題が多く,新たな治療法の開発が期待されております.
近年のがん薬物療法の進歩は,口腔がん治療においても大きな発展をもたらしました.特に, 免疫チェックポイント分子を標的とした免疫チェックポイント阻害薬や上皮成長因子受容体(EGFR)に対する分子標的治療薬などの新規抗体治療薬の登場は,従来の化学療法と比べて優れた臨床効果を示しております.しかしながら,それら新薬の効果も未だ十分とは言えず,更なる新規治療薬の開発が期待されております.
1. 免疫抑制性細胞を標的とした口腔癌に対する新規免疫療法の開発
2. 口腔癌の抗腫瘍免疫応答における免疫老化の影響に関する研究
3. mTORシグナルを標的とした口腔がんに対する抗腫瘍効果に関する研究
4. PAK4シグナルを標的とした口腔癌に対する抗腫瘍効果に関する研究
5. 担癌宿主における脂質代謝およびCD36を標的とした抗腫瘍効果に関する研究
6. 口腔がんの診断・治療におけるバイオインフォマティクス研究

臨床内容

専門的診療内容として口腔腫瘍,口唇口蓋裂,顎変形症,顎顔面インプラント,顎関節症,顎顔面外傷,その他の口腔外科,口腔内科疾患

分野のホームページ

https://www.dent.niigata-u.ac.jp/surgery2/

附属病院のリンク

https://www.nuh.niigata-u.ac.jp/departments/dentistry02