組織再建口腔外科学分野

分野長  小林 正治

教育内容

口腔外科学 Oral surgery

研究内容

◎顎変形症の診断と治療に関する臨床的研究
 顎変形症とは、上顎骨または下顎骨、あるいはそれらの両者の大きさ、形態、位置などの異常、上下顎関係の異常などによって顎顔面の形態異常と咬合の異常をきたすことにより、美的不調和を示す疾患です。本疾患は通常の歯科矯正治療のみでは治療することが困難で、歯科矯正治療とともに顎矯正外科手術が必要となります。我々は、その治療成績の向上のために、顎顔面形態と口腔機能の研究を行っています。形態に関しては、エックス線規格写真分析、三次元CT画像解析、デジタルカメラ・CCDカメラを用いて手術前後の顎顔面形態を三次元的に分析し術前後の顔貌の変化について評価を行っています。また、機能に関しては、咬合や咀嚼機能の測定装置を用いて、手術前後で定量的に評価・分析しています。

◎顎変形症ならびに口唇口蓋裂患者の心理学的研究
 顎変形症や口唇口蓋裂の患者さんでは、青年期の心理的に不安定な時期に、顎変形や口唇・鼻の変形から自信の喪失や社会的適応の低下ならびに心理的障害をきたし易いと言われています。また、顎矯正手術や口唇鼻修正術は、患者さんの心理面にも良い影響が表れると言われています。
 われわれは、顎変形症や口唇口蓋裂の患者さんに複数の心理テストを行い、その心理学的特性を把握するとともに、患者さんが心理的にどのような問題を抱えているのか、また手術によってどのように変化するのかといった点を解明し、個々の患者さんに合わせて心理面でもより良いサポートができる治療システムを確立しようと考えています。

◎頭頸部癌の診断と治療に関する基礎的・臨床的研究
 口腔がんの治療成績は向上してきていますがしかし依然として進行がんの治療成績は不良です。その大きな要因は局所および頚部の再発と遠隔転移です。これらの問題を解決するために腫瘍研究班では口腔がんの診断と治療、口腔がんの浸潤、転移に関する臨床的および基礎的研究を行っており、特に口腔がんの予後に関与する臨床的、病理組織学的および分子生物学的因子の決定、標準的治療、形態と機能の保持を目指した治療、がんの化学予防、リンパ節転移の免疫組織学および分子生物学的機序などについては力を入れています。

◎骨再生医療に関する研究
顎顔面領域において腫瘍切除手術や外傷などに伴う顎骨欠損は、機能障害に直結するだけでなく整容面にも関わり生活の質を著しく低下させます。当科では、幹細胞ベースの骨再生療法について研究を行っており、ラットでの頭蓋骨骨欠損モデルや顎関節モデルを用いてより早期に有効な骨再生療法を開発することを目的とした実験を行っています。
“”◎顎変形症の診断と治療に関する臨床的研究
 顎変形症とは、上顎骨または下顎骨、あるいはそれらの両者の大きさ、形態、位置などの異常、上下顎関係の異常などによって顎顔面の形態異常と咬合の異常をきたすことにより、美的不調和を示す疾患です。本疾患は通常の歯科矯正治療のみでは治療することが困難で、歯科矯正治療とともに顎矯正外科手術が必要となります。我々は、その治療成績の向上のために、顎顔面形態と口腔機能の研究を行っています。形態に関しては、エックス線規格写真分析、三次元CT画像解析、デジタルカメラ・CCDカメラを用いて手術前後の顎顔面形態を三次元的に分析し術前後の顔貌の変化について評価を行っています。また、機能に関しては、咬合や咀嚼機能の測定装置を用いて、手術前後で定量的に評価・分析しています。

◎顎変形症ならびに口唇口蓋裂患者の心理学的研究
 顎変形症や口唇口蓋裂の患者さんでは、青年期の心理的に不安定な時期に、顎変形や口唇・鼻の変形から自信の喪失や社会的適応の低下ならびに心理的障害をきたし易いと言われています。また、顎矯正手術や口唇鼻修正術は、患者さんの心理面にも良い影響が表れると言われています。
 われわれは、顎変形症や口唇口蓋裂の患者さんに複数の心理テストを行い、その心理学的特性を把握するとともに、患者さんが心理的にどのような問題を抱えているのか、また手術によってどのように変化するのかといった点を解明し、個々の患者さんに合わせて心理面でもより良いサポートができる治療システムを確立しようと考えています。

◎頭頸部癌の診断と治療に関する基礎的・臨床的研究
 口腔がんの治療成績は向上してきていますがしかし依然として進行がんの治療成績は不良です。その大きな要因は局所および頚部の再発と遠隔転移です。これらの問題を解決するために腫瘍研究班では口腔がんの診断と治療、口腔がんの浸潤、転移に関する臨床的および基礎的研究を行っており、特に口腔がんの予後に関与する臨床的、病理組織学的および分子生物学的因子の決定、標準的治療、形態と機能の保持を目指した治療、がんの化学予防、リンパ節転移の免疫組織学および分子生物学的機序などについては力を入れています。

◎骨再生医療に関する研究
顎顔面領域において腫瘍切除手術や外傷などに伴う顎骨欠損は、機能障害に直結するだけでなく整容面にも関わり生活の質を著しく低下させます。当科では、幹細胞ベースの骨再生療法について研究を行っており、ラットでの頭蓋骨骨欠損モデルや顎関節モデルを用いてより早期に有効な骨再生療法を開発することを目的とした実験を行っています。

臨床内容

当科は多くの患者さんが地域医療機関の紹介により来院しており、病診連携をとりながら口腔外科指導医・専門医を中心とした高度な医療を丁寧な説明のもとに提供することを常に心がけています。
口の中とその周囲に発生するあらゆる疾患を診療の対象としています。特に顎変形症、口腔粘膜疾患・口腔がんなどの治療に力を入れており、高い治療成績をあげています。
安心で安全な医療を提供するため、十分な説明を行い、納得して治療をうけていただけるように努めています。また疾患を総合的に診断・治療するため他の診療科とも協力して診療を行います。

・顎変形症治療
反対咬合(受け口)や上顎前突(出っ歯)など顎骨(あご)の変形を伴った歯列不正に対して、当院矯正歯科や開業矯正歯科と連携して外科的矯正治療を行っており、毎年多くの患者さんが当科で手術を受けています。

・口腔粘膜疾患・口腔腫瘍(口腔がん)の治療
口腔粘膜の病気、良性腫瘍や口腔がんの診断と治療を行っています。口腔がんの治療は日本がん治療認定医機構暫定教育医(歯科口腔外科)、がん治療認 定医(歯科口腔外科)を中心に各診療科と連携した集学的治療を行っています。治療後の咀嚼(そしゃく)、発音、摂食・嚥下などの障害や顔の変形に対して は,他科の協力を得て言語訓練や摂食・嚥下リハビリ治療、再建手術を行っています。

・口腔顎顔面インプラント治療
日本顎顔面インプラント学会指導医を中心に顎(あご)骨の欠損や骨吸収の高度な難症例に対しては骨移植や骨延長による骨造成を併用した歯科インプラント治療を行っています。

・閉塞型睡眠時呼吸障害の治療
睡眠時の呼吸状態の測定結果や顎顔面の形の分析結果をもとに適切な治療法を選択し、口腔内装具(マウスピース)による治療や、顎骨(あご)の位置を修正する外科的な治療も行っています。

・歯の移植
歯の欠損を補う方法の一つとして歯の移植を行っています。移植歯が良好に生着すれば正常歯と同様の機能を果たすことが可能であり、埋伏智歯など機能していない自分の歯を有効活用できるのが特徴です。

分野のホームページ

https://www.dent.niigata-u.ac.jp/surgery1/surgery1.html